幼いころに連れて行ってもらった長崎県佐世保市のテーマパーク、「ハウステンボス」。
住宅展示場巡りが好きだった私は、中世ヨーロッパの街並みを再現した美しく巨大な建物の数々に大興奮しつつ、子ども心に「しっとりとした、大人向けのテーマパークだなぁ」と感じたことを覚えています。
それから時が経ち、近年のハウステンボスは人気漫画・ワンピースとのコラボや、ユニークなアトラクションの導入に乗り出すなど、より大人も子どもも楽しめるスポットに変貌を遂げていると耳にしました。
そこで場内に宿も取り、現在のハウステンボスの魅力をガッツリ味わってみようと決めたのです。
広大な敷地に魅力的なアトラクションがいっぱい!
ハウステンボスには、福岡空港・博多から高速バスや車に乗って2時間弱で到着します。
そこまでの道のりにおいてもテーマパーク気分を盛り上げたいという方は、博多駅から出発するオシャレな外観の特急「ハウステンボス号」を利用するのも良いでしょう。
ただ時期によっては大変込み合うので、事前に指定席を押さえておくことをオススメします。
私は一度、約1時間40分の道のりを、ずっと立って過ごすことになりました^^;
さてハウステンボスの入口までやってくると、早速建物の大きさに驚かされます。
ワクワクしながら入場すれば、そこはもう別世界。
見事な景観が、訪れる者を迎えてくれますよ。
ここで改めて押さえておきますと、日本一を誇る広大な場内に17世紀ヨーロッパの街並みを再現した「ハウステンボス」は、大村湾に面した一大ヨーロピアンリゾートです。
オランダ語で“森の家”との名が示すように、そのテーマは“自然との共生”。
緑が多く自然豊かなフリーゾーンには、海に面したハーバータウンとフォレストヴィラが並びます。
またテーマパークゾーンには、季節ごとの花や緑に彩られたアートガーデンやフラワーロードのほか、世界最大級を誇るホラーエリアのスリラーシティや、ドキドキのアトラクションを揃えたアトラクションタウンがあり、それぞれに趣向を凝らした7つのエリアで思い思いの時間を過ごすことができますね。
日本一・世界初といった“ナンバーワン”にこだわるイベントも随時開催されるなど、やはり以前と比べてみると、子どもを退屈させないテーマパークに進化している印象です。
本場ヨーロッパの街並みを100万本ものチューリップが彩る「チューリップ祭」をはじめ、季節に応じたイベントで堪能することができる、場内の花々も見もの。
風車と花々が織りなすうららかな田園風景といった映えるフォトスポットが満載で、家族連れはもちろんのこと、女子旅にも最適な観光地と言えるでしょう。
なお個人的に一番素晴らしいと思うイベントは、世界最大級の輝きを誇る冬のイルミネーション「光の王国」ですね。
「全国イルミネーション ランキング」にて8年連続1位を受賞した光の王国期間中は、遠い異国の街並みに1,300万球もの光が輝き、場内が白銀の世界に変わります。
壮大な光の海を眺めていると、言葉も忘れるほどの感動に浸れること請け合い。
イベントの内容は毎年進化していますし、気になる方は公式の情報をマメにチェックしておくと良いでしょう。
またハウステンボスを訪れた際には、オランダの宮殿を忠実に再現したハウステンボスの文化的象徴「パレスハウステンボス」の庭園や内部を、是非じっくり鑑賞してみてください。
パレスハウステンボスへの入館はパスポートを持っている方のみ可能ですが、一見の価値があるアトラクションだと思います。
17世紀にハーグの森に建てられ、現在はオランダのウィレム=アレクサンダー国王の住まいになっている宮殿の外観を、オランダ王室の特別許可を得て再現したというパレスハウステンボス。
宮殿もさることながら、その後ろに広がるヨーロッパの造形美を極めた広大なオランダ・バロック式庭園の眺めも、見逃すことができません。
この庭園は18世紀に、フランスの造園家ダニエル・マローがオランダの宮殿のために設計したものの、ついぞ実現しなかった“幻の庭園”であり、保存されていた図面をもとにハウステンボスで蘇ったのだとか。
このような細部に至る“こだわり”こそが、ハウステンボスを大人の鑑賞に堪えうるテーマパークとして完成させているのではないでしょうか。
ハウステンボスオフィシャルホテルズに泊まる
そんな魅力にあふれたテーマパーク・ハウステンボスは、もはや一つの街と言っても差し支えなく、実際に場内には住宅地も存在しています。
それゆえハウステンボスに宿泊し、そこで暮らすようにして過ごすことが、場内を満喫する一番の方法かもしれません。
ハウステンボスオフィシャルホテルズとして紹介されているのは、花と音楽と最高の食事を楽しむことができるプレミアムホテル「ホテルヨーロッパ」、全室45㎡以上のテーマパーク内唯一のホテル「ホテルアムステルダム」、別荘感覚のコテージで森と湖に抱かれながらゆったりと過ごすことができる「フォレストヴィラ」、変わり続けることを約束する世界初のロボットホテル「変なホテル ハウステンボス」の4つ。
私はこのうち、オープン時にメディアでも話題を呼んでいた「変なホテル ハウステンボス」に宿泊してみました。
「変なホテル」は先進技術を導入しつつ、ワクワクと心地よさを追求したロボットホテルです。
それゆえ他のオフィシャルホテルとは全く趣が異なっており、その外観などにヨーロッパ感は全くありません(笑)
ワクワクしながら中へ入っていくと、フロントに早速ロボットが!
多言語対応のロボットたちが、チェックイン・チェックアウトの手続きを完了してくれました。
一方のクロークでは荷物を預かるロボットアームが稼働しており、新鮮で不思議な感じ。
なるほど、とても変なホテルではありますが、ホテル名の“変”には「変化しつづける」という意思が込められていて、同ホテルが目指すのは“常識を超えた先にある、かつてない感動と快適性”とのこと。
ベクトルは違っても、こういったコンセプトの下で運営されているというのは、テーマパークのホテルらしいかも知れません。
加えて非対面形式で利用できるというのも、単純に面白いだけでなく、時代の流れに即したものと言えそうですね。
ホテルの部屋はオシャレで日当たりが良く、シンプルながら機能性も備わっており、とても快適に過ごすことができました^^
そして何より嬉しいポイントが、変なホテルに隣接する「アドベンチャーパークゲート」から、ハウステンボス園内へ簡単にアクセスできること。
体を使って楽しめる遊具がいっぱいの「アドベンチャーパーク」にほど近いため、目いっぱい遊んで疲れても、すぐホテルに戻れるというのは大きなメリットです。
ちなみに私は一旦荷物を置いてから夜まで場内で遊び、遅い時間帯は同じくオフィシャルホテルである「ホテルヨーロッパ」内の雰囲気が良い店で少しまったりして、部屋に帰りました。
この身軽さは、有難かったですね。
ハウステンボスの良さは、昼と夜で全く違う場内の表情を楽しめる点や、季節ごとに目玉となるイベントが変わり、繰り返し訪れても飽きないところではないでしょうか。
さらに近年は感動のエンターテイメントを届けてくれる「歌劇 ザ・レビュー ハウステンボス」の人気も高まっているようですし、ヨーロッパの世界観を保ちつつも、多彩なアトラクションで迎えてくれるのは魅力的ですよね。
長崎を訪れる機会があれば、佐世保の観光などと併せて、是非ハウステンボスにも足を運んでみてください!