西日本

今、話題のスポットも!福岡県・太宰府市を行く

九州の中枢都市、またアジアの玄関口として知られる福岡県。

ショッピングやグルメを楽しむために国内外から多くの人々が訪れていますが、九州の他の県に比べると、いわゆる“観光スポット”らしい場所は多くないと言われることもしばしばです。

しかし!

福岡県には旅行気分を味わいつつ、今“旬”のスポットをまとめて堪能できるエリアがあります。

そのエリアとは、ズバリ「太宰府市」

かねてより学問の神・菅原道真をまつる「太宰府天満宮」が有名な街ではありますが、太宰府市は“新元号ゆかりの地”や“超人気漫画の聖地”など、まさに今訪れたい旬のスポットも要しているのです^^

今回はそんな太宰府市の魅力について、街の概要や私自身の体験談も交えながら、ご紹介したいと思います。

福岡の中心部にほど近い、定番の観光スポット!

福岡市の南東約16キロメートルに位置する、「太宰府市」。

福岡空港から福岡市営地下鉄、・西鉄大牟田線を乗り継いで約50分、博多バスターミナルから太宰府行きバスで約40分、西鉄福岡駅(天神)から西鉄大牟田線で約30分と、県中心部からのアクセスも良好です。

もちろん大宰府の観光エリアには車で訪れることもできますが、九州自動車道の太宰府I.C付近はいつも渋滞しているので、公共の交通機関を使った方がベターかも知れません。

さて冒頭にもお伝えしたとおり、大宰府が誇る観光の名所といえば、やはり「太宰府天満宮」でしょう!

全国約12,000社もある“天神さま”をお祀りする神社の総本宮と称えられる太宰府天満宮は、「学問・至誠(しせい)・厄除けの神様」として名高く、特に受験を控えて合格祈願に訪れる参拝者が後を絶ちません。

またその参道には名物の「梅ヶ枝餅」を店頭で焼き上げながら販売するお店や、日本を代表する建築家・隈研吾さんが設計した“映える”デザインの「スターバックス コーヒー 太宰府天満宮表参道店」などが軒を連ねており、そぞろ歩くだけでもワクワクしてしまいます^^

時間に余裕がある際には、太宰府天満宮境内から「虹のトンネル」(動く歩道)ですぐに訪れることのできる、「九州国立博物館」へも是非どうぞ。

東京・奈良・京都に次ぐ4番目の国立博物館として開館しただけのことはあって、広く美しい博物館内においては、見ごたえ十分の展示を存分に楽しむことができます。

大宰府で是非訪れたい、旬のスポットとは!?

太宰府天満宮自体はほとんどの観光客が訪れる定番のスポットと言えるでしょうが、その周辺にも、注目度急上昇中の外せない場所があります。

まずご紹介したいのが、「坂本八幡宮(さかもとはちまんぐう)」です。

坂本八幡宮は戦国時代の勧請と伝えられている神社で、祭神は応神天皇。

坂本地区の守り神として地元の方々により大切に祀られてきましたが、周辺一帯が大伴旅人邸宅跡の候補地の一つとされていることから、平成31年4月1日に新元号が発表されて以降、“令和ゆかりの地”として大きな注目を集めるようになりました。

新元号発表時には、全国版のニュースなどでも度々ピックアップされていましたね!

氏子会が活動している時間帯であれば御朱印や御札なども受領することができるので、訪れた際にはマナーを守りながら、歴史ロマンに想いを馳せると良いでしょう。

そして坂本八幡宮と同様に“旬のスポット”として近年注目を集めているのが、霊峰・宝満山の麓に佇む「宝満宮竈門神社(ほうまんぐうかまどじんじゃ)」です。

その名が社会現象級の一大ブームを巻き起こしている人気漫画「鬼滅の刃」の主人公である“竈門炭治郎(かまどたんじろう)”の姓と同名であるため、インターネット上で「こちらの神社が作品のルーツでは…?」とにわかに話題を呼び、鬼滅の“聖地”として、ファンの方々がこぞって参拝に訪れるようになりました。

名称のみならず、漫画の作者・吾峠呼世晴(ごとうげこよはる)さんが福岡県出身であることも、“ルーツ説”を後押ししている模様ですね^^

7世紀の大宰府設置に際し、その鬼門除けとして作られた竈門神社。

絵馬を飾る絵馬掛所には、鬼滅の登場人物を描いた絵馬がズラリと並んでおり、注目度の高さが伺えます。

ただこちらの神社は鬼滅ブームが起こる以前から、若い女性を中心として、かなり有名なスポットではありました。

その理由の一つは、竈門神社が“縁結びの神様”として名高いこと。

そしてもう一つの理由は、境内にある「お札お守り授与所」のデザインと授与されるお守りの数々が、とても“映える”デザインをしていることです。

御本殿の手前にあるお札お守り授与所は、インテリアデザイナーのWonderwall片山正通さんが「百年後も愛され続ける建物」をコンセプトに設計した建物なのですが、その内観はかなり洗練されていてオシャレ!

由緒ある神社に、高級ホテルの受付を思わせる現代的な造りのお守り授与所があるとは、興味をそそられませんか?

ズラリと並んだお守りの数々もカラフルでとてもキュートな見た目をしており、眺めているだけで乙女心をくすぐられてしまいます。

竈門神社は特に鬼滅のファンではない方にとっても、是非とも立ち寄りたい注目のスポットと言えるでしょう。

ちなみに、ここまで紹介したのは竈門神社の「下宮」に当たり、その後ろにそびえる標高829メートルの宝満山頂には、神社の「上宮」があります。

また頂上付近には玉依姫命の伝承にまつわる馬蹄石や竈門岩、山中には益影の井や五百羅漢といった数々の史跡が点在するなど、宝満山は“祈りの山”として、古の時代から信仰を集めてきました。

一方で宝満山は“九州で最も登山者が多い”と言われるほど、登山者に人気の山でもあります。

かくいう私も、初めて上った山が宝満山です(笑)

なお非常に多くの方が登っていると耳にしていたため、気軽に登山を楽しめるだろうと高を括っていた部分もあったのですが、私自身の経験則で言えば、宝満山の山頂を目指すのは“なかなかキツイ”とお伝えしておきましょう;

通常の山道をゆるゆる歩いている分には良いのですが、登山道の途中で登場する「百段がんぎ」という石の階段部分では、本当に足腰をやられます…。

宝満山を登る際には是非侮ることなく、しっかりとした下調べ&装備を済ませたうえで訪れてください。

もちろん通常の観光であれば、下宮部分をまわるだけでも十分に楽しめます。

逆に登山の場合は欲張らず、登山のみに時間を割いて予定を立てるよう、オススメしたいですね。

1300年もの昔、九州全体を治める大きな役所が置かれ、500年の長きにわたって役目を果したという大宰府の地。

今もその歴史をしのばせる大宰府跡・水城跡・大野城跡・観世音寺・筑前国分寺跡・太宰府天満宮など、市内には数多くの名所旧跡が存在していますが、今回はその中でも特にオススメのスポットに絞ってお伝えしてみました。

なお記事内で紹介した観光地を巡る際には、ワンコイン(100円均一)運賃で市内の公共施設や観光名所・旧跡・駅などを循環する太宰府市コミュニティバス「まほろば号」の利用が便利です。

冒頭では福岡市中心部からのアクセスの良さについて言及しましたが、エリア内の見どころがそう離れておらず、コミュニティバスで一気に巡回できる点も、観光地・太宰府の魅力と言えるでしょう。

ビジネスや買い物などで福岡を訪れた際にも、少し足を延ばして大宰府まで行ってみれば、きっと観光気分が味わえると思いますよ^^